「対等」という気配り

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 映画監督の故・大島渚さんは、あるとき「映画監督になりたいんです」と話しかけてきた若者に、こう言ったそうです。「じゃあ、今日からライバルですね」 実に気のきいた受け答えです。
 
 「●●さんみたい(職業)になりたいです」と言われたとき、みなさんならどうしますか? 「簡単になれるもんじゃないよ」と偉ぶるのも居心地が悪いし、「たいしたことないよ」とへりくだるのもおかしい。「がんばって」と励ますのは普通すぎるし、「どうしてなりたいの?」と問い詰めたいわけでもない。
 
 そんなときに、「じゃあ、今日からライバルですね」あるいは「一緒にがんばりましょう!」などと返して、お互いが対等な立場であることを強調するのは得策。話しかけたほうとしても、認められた気持ちになってうれしいはずです。そして、「ライバルですね」のように敬語を崩さないのも、凛としていて好感が持てます。
 
 「上から目線」という言葉が流行っているように、多くの人が「立場の上下」に敏感になっています。周囲からひとかどの人間と思われたいプライド。「そういことにこだわっているうちは、自信がない証しだ」とかたづけてしまうのは簡単ですが、実際そうもいかない時も多いでしょう。
 
 「年下だからといっていきなりタメ口で話しかけない」「親しくなるまでは、『さん』づけで話す」などは、大人としての礼儀です。
 
 とくに男性は、初対面の人と話しているとつい我慢できずに年齢を尋ねる傾向があります。これは長らく染みついてきた「先輩・後輩」という立場ででしか話せないから。
 
 社内ならいざ知らず、仕事の利害が関係しない場(サークルや地域の集まり)では、先輩・後輩の関係に逃げ込みたくなる気持ちをぐっとこらえて、礼節を持って接するようにしましょう。自分が年長者であればあるほど、かえって「威厳のある人だ」という評判を得ることができます。
 
 「生意気」とか「なめられたくない」とか思ったときには、ぐっとこらえて、故・大島監督の受け答えを思い出しましょう!

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