淡々民。

 少し前の新聞記事になりますが、10月29日の日経MJ紙に掲載された「淡々民」というワードが話題になりました。
 
 日経MJウォッチによれば、「肉より魚を好み、伝統的な和風文化も好き。デートは自宅が多く、クリスマスも普段着で恋人と会い、宝飾品も花もあまり贈らない??。全国の20代の消費行動を調査した結果、今どきの若者の姿が浮かび上がった。消費への姿勢は淡泊だが、友人は大切にしコミュニケーションには気を配る一面も」とのことです。

 私自身、博報堂生活総合研究所に在籍当時、30代・40代から見ると「テンションが低そう」に見える20代の若者たちの生態に特徴と傾向を見出す作業をたびたび試みていましたが、今回の日経MJの指摘は、そのネーミングもあいまって、絶妙と言えます。日経MJは個人的に好きなメディアなので、ニヤリとしてしまいました。
 
 さて、そんな「淡々民」であるところの20代(というのも乱暴な区分けではありますが)が、「仕事」とはどのように向き合っているのかは、とても関心のあるところです。

 これまで攻めろ、伸びろと経済力をつけることに必死になってきた日本が、ようやくその限界に気づき、ワークライフバランスなどにも目を向け始めている中で、これからの日本の企業社会を担う彼らの職業意識に注目が集まります。

 個人的には、30代・40代の人が「だからゆとり世代は…」となげくほどに、日本の企業社会は大変なことにはならないと感じています。むしろゆるやかに、ほどよく価値観のミックスされた、柔軟性を持った組織へと転換して欲しいと願っています。それはこれまで通りの経済水準とは相反する結果となるかもしれませんが、大きく見れば、いい方向へ向かっていると信じたいものです。

 ところで、冒頭の記事中には、彼らは恋愛に関しても後ろ向きでめんどくさがる傾向が強いことが報じられていました。みなさんは、あるいは、みなさんの周りの20代はどうでしょうか?

 恵比寿キャリア研究所
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